業界分析レポート

山口県 企業ランキング 2026

売上高TOP33社と産業構造の戦略分析 — 重化学工業集積地の全貌

2026年8月12日 | GBase マーケティング部

エグゼクティブサマリー

山口県は人口約130万人の地方県でありながら、売上高3兆1,038億円のファーストリテイリングを筆頭に、日経平均構成銘柄3社(東ソー、トクヤマ、UBE)を擁する重化学工業の一大拠点です。本レポートでは県内主要33社を4階層に分類し、産業構造の特徴と戦略的示唆を導出しました。

5.2兆円
TOP10 合計売上高
33社
調査対象企業数
3社
日経平均構成銘柄
60%
TOP1の売上占有率

売上高ランキング TOP 10

山口県に登記本社を置く企業のみを対象とした売上高ランキングです。

ファーストリテイリング
3兆1,038億円
東ソー
1兆643億円
UBE
4,682億円
トクヤマ
3,494億円
リテールパートナーズ
2,418億円
山口FG
1,573億円
丸久
957億円
山口銀行
849億円
長府製作所
465億円
林兼産業
452億円

Tier 1: 超大企業(売上高 3,000億円以上)

#企業名業種売上高従業員数所在地
1ファーストリテイリングアパレル・小売3兆1,038億円59,871人山口市佐山
2東ソー総合化学1兆643億円14,266人周南市
3西部石油石油精製6,899億円435人山陽小野田市
4UBE総合化学4,682億円7,882人宇部市
5トクヤマ総合化学3,494億円6,390人周南市

Tier 2: 大企業(売上高 300〜3,000億円)

#企業名業種売上高従業員数所在地
6リテールパートナーズスーパーマーケット2,418億円1,824人防府市
7山口FG金融(銀行)1,573億円3,797人下関市
8丸久スーパーマーケット957億円3,743人防府市
9山口銀行地方銀行849億円1,330人下関市
10長府製作所住宅設備機器465億円1,166人下関市
11林兼産業食品・水産452億円446人下関市
12西京銀行第二地方銀行314億円644人周南市

Tier 3: 中堅企業(売上高 30〜300億円)

#企業名業種売上高従業員数所在地
13日本精蝋化学(ワックス)292億円249人周南市
14シマヤ食品(調味料)推定100億円約300人周南市
15サンデン交通交通・不動産90億円848人下関市
16チタン工業化学(酸化チタン)82億円284人宇部市
17秋川牧園食品・畜産54億円283人山口市
18ヤナギヤ食品機械29億円150人宇部市

Tier 4: 県外本社・山口県に重要生産拠点

本社は県外に所在するが、山口県内に大規模な生産・事業拠点を持つ企業群です。

#企業名業種全社売上高山口拠点事業内容
19マツダ自動車4兆9,181億円防府工場完成車組立+AT工場
20出光興産石油精製・化学6兆6,867億円徳山事業所石油供給基地
21日本製鉄鉄鋼約8兆円山口製鉄所ステンレス鋼
22日立製作所電機・鉄道車両約10兆円笠戸事業所新幹線製造
23日本ゼオン合成ゴム4,206億円徳山工場合成ゴム製造
24帝人化学・素材1兆54億円岩国事業所合成繊維製造
25セントラル硝子ガラス・化学1,906億円宇部工場板ガラス・化学品
26ENEOSマテリアル合成ゴム3,390億円周南市工場エラストマー
27協和発酵バイオバイオ・医薬205億円山口事業所アミノ酸発酵
28戸田工業電子材料349億円小野田事業所機能性材料

地域別 産業クラスターマップ

山口県内の産業は地理的に明確なクラスターを形成しています。

周南市(徳山)

重化学コンビナート

東ソー トクヤマ 出光興産 日本ゼオン 日本精蝋

宇部市

化学・素材

UBE チタン工業 セントラル硝子 ヤナギヤ

下関市

金融・食品・交通

YMFG 山口銀行 林兼産業 長府製作所

防府市

自動車・小売・バイオ

マツダ リテールパートナーズ 協和発酵バイオ

山口市

小売・食品・メディア

ファーストリテイリング 秋川牧園

下松市・岩国市

鉄道車両・素材

日立製作所 帝人

業種別構成分析

業種企業数代表企業合計売上規模
化学・素材8社東ソー、UBE、トクヤマ約2.2兆円
小売・流通3社ファーストリテイリング、リテールパートナーズ約3.4兆円
金融3社YMFG、山口銀行、西京銀行約2,700億円
食品・農業4社林兼産業、シマヤ、秋川牧園約700億円
製造(機器)2社長府製作所、ヤナギヤ約500億円
エネルギー2社西部石油、山口合同ガス約7,000億円
交通・インフラ3社サンデン交通、防長交通約100億円

戦略分析: 深層ドライバー

重化学工業集積の歴史的背景

  • 明治期: 宇部炭田の石炭資源と瀬戸内海沿岸の港湾立地を活かした殖産興業
  • 戦前: 徳山海軍燃料廠を核とした石油化学の基盤形成
  • 戦後: 徳山湾の天然良港を活かしたコンビナート形成
  • 現在: 企業間パイプライン接続による副産物相互利用で固定化

産業構造のリスク要因

極めて高 脱炭素・GX 規制 東ソー、UBE、トクヤマ、出光興産
エネルギー価格変動 化学セクター全般、西部石油
中〜高 人口減少・高齢化 地銀、スーパー、交通
半導体サイクル トクヤマ(多結晶シリコン)
EV シフト マツダ防府工場

市場機会スコアリング

市場規模
6
競合環境
7
成長性
5
アクセシビリティ
6
戦略的適合性
7
総合スコア
6.2

総合スコア 6.2/10 — 中程度の優先度。化学セクターに特化したアプローチが有効です。

将来展望: GXが変える山口県経済

山口県の化学セクターにとって、グリーントランスフォーメーション(GX)は最大の構造変化要因です。

企業名GX関連投資分野成長ポテンシャル
東ソー塩ビリサイクル技術、水素製造
UBEバイオマスナイロン、CO2分離回収
トクヤマ半導体シリコン(EV・再エネ向け)極めて高
出光興産全固体電池材料、SAF

これらの GX 投資に伴い、研究開発ナレッジの管理需要が急増する見込みです。

よくある質問(FAQ)

Q. 山口県で最も売上高が大きい企業はどこですか?

ファーストリテイリング(UNIQLO・GU運営)が連結売上高3兆1,038億円で首位です。登記上の本店が山口市にある一方、実質的な本社機能は東京港区に所在します。

Q. 山口県の産業構造の特徴は何ですか?

重化学工業(特に周南市の徳山コンビナート)が最大の特徴です。東ソー、トクヤマ、UBEの3社は日経平均構成銘柄にも選ばれており、苛性ソーダ・セメント・半導体シリコン等の素材産業で国内トップクラスの地位を占めています。

Q. 山口県に工場を持つ大手企業はどこですか?

マツダ(防府工場・完成車組立)、日立製作所(下松市・鉄道車両製造)、日本製鉄(周南市・ステンレス鋼)、出光興産(周南市・石油化学)などが主要拠点を構えています。

Q. 山口県経済の今後のリスクは何ですか?

脱炭素規制による化学セクターへの影響、人口減少に伴う内需縮小、エネルギー価格の変動が主なリスクです。一方で、GX関連素材(半導体シリコン、バイオマス素材)への需要増が成長機会となります。

Q. 周南市の徳山コンビナートとは何ですか?

瀬戸内海沿岸の周南市に位置する石油化学コンビナートです。東ソー、トクヤマ、出光興産、日本ゼオン等が隣接し、パイプラインで副産物を相互利用する統合型の化学工業地帯を形成しています。

出典・参考文献

  • 各社有価証券報告書(EDINET 公開資料)
  • 各社 IR・決算短信(2023〜2026年度)
  • 山口県「県内総生産」統計資料
  • 経済産業省「工業統計調査」
  • 日本経済新聞 企業情報
  • 東洋経済「会社四季報」
本レポートについて
本レポートは GBase マーケティング部が公開情報に基づき独自に作成した産業分析資料です。投資判断を目的としたものではなく、掲載情報の正確性・完全性を保証するものではありません。各企業の最新情報は公式 IR 資料をご参照ください。

作成: GBase マーケティング部
発行日: 2026年8月12日
分析対象: 山口県に登記本社または主要生産拠点を持つ企業 33社

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