業界分析レポート

国内SaaS企業ランキング
詳細レポート 2026

売上高TOP10・年収TOP10・業種別分析・戦略示唆

2026-04-28 | GBase マーケティング部

エグゼクティブサマリー

日本国内SaaS市場は2025年までに年率約13%で成長し、1.5兆円規模に到達予測。売上高ランキングではヘルスケア・介護分野のエス・エム・エスが首位(609億円)、年収ランキングではAI・DX分野のAI insideがトップ(987万円)。市場は「AI統合加速」「バックオフィスDX競争激化」「医療・介護SaaSの安定成長」「グローバル展開」の4つの主要トレンドで再編中。

市場概況

指標 データ
世界SaaS市場規模(2021年) 1,442億ドル
世界SaaS市場規模(2030年予測) 7,032億ドル
日本国内市場(2019年) 約6,000億円
日本国内市場(2025年予測) 約1.5兆円
日本国内年成長率 約13%

日本国内SaaS市場は毎年約13%の成長率で拡大中。2019年の6,000億円から2025年には1.5兆円規模へ到達予測。

売上高ランキング TOP10

対象期間:2024年度(各社決算期による)

順位 企業名 売上高 主要サービス 業種カテゴリ 上場市場
🥇 1 エス・エム・エス 609億5,200万円 カイポケ ヘルスケア・介護 東証プライム
🥈 2 ラクス 489億400万円 楽楽精算・楽楽明細・楽楽勤怠 バックオフィス 東証プライム
🥉 3 オービックビジネスコンサルタント 469億8,400万円 奉行シリーズ 会計・ERP 東証プライム
4 Sansan 432億200万円 Sansan・Bill One・Contract One 営業DX 東証プライム
5 マネーフォワード 403億6,300万円 マネーフォワード クラウド 会計・家計管理 東証プライム
6 Appier Group 340億5,700万円 CrossX・AIQUA・AIDEAL AIマーケティング 東証プライム
7 サイボウズ 296億7,500万円 kintone・Garoon グループウェア 東証プライム
8 SREホールディングス 266億9,000万円 AI査定CLOUD 不動産AI 東証プライム
9 freee 254億3,000万円 freee会計・freee給与 会計・バックオフィス 東証グロース
10 EMシステムズ 248億3,700万円 MAPsシリーズ 医療・介護 東証プライム

年収ランキング TOP10

参考:2022年度データ(2024〜2025年時点の最新平均年収)

順位 企業名 平均年収(最新) 業種 上場市場
1 AI inside 987万円 AI・DX 東証グロース
2 プレイド 955万円 顧客行動分析 東証グロース
3 トヨクモ 895万円 業務効率化クラウド 東証グロース
4 アステリア 833万円 データ連携・DX 東証プライム
5 HENNGE 827万円 クラウドセキュリティ 東証グロース
6 サイバーセキュリティクラウド 795万円 Webセキュリティ 東証グロース
7 スカラ 775万円 DX・EC 東証プライム
8 コマースOneホールディングス 724万円 ECサイト支援 東証グロース
9 SREホールディングス 713万円 不動産AI 東証プライム
10 チームスピリット 711万円 勤怠・工数管理 東証グロース
最高年収
987万円
AI inside
年収800万超え企業
5社
AI・DX・セキュリティ
グロース市場優位
7社
年収TOP10中

売上高TOP10 構成分析

📂 バックオフィス(経費・会計・給与)

競争最激化セグメント。各社がシェア争いを展開中。

企業 特徴
ラクス 楽楽精算で国内トップシェア。40%超の成長率
オービックBC 奉行シリーズで中小企業に根強い支持
マネーフォワード 個人・法人両方カバー。エコシステム戦略
freee 個人事業主・スモールビジネス特化

🏥 ヘルスケア・医療・介護

高齢化社会を背景に安定した需要を確保。

企業 特徴
エス・エム・エス 介護SaaS「カイポケ」で業界最大規模
EMシステムズ 医科・調剤・介護を横断するMAPsシリーズ

💼 営業DX・CRM

名刺管理から契約管理まで拡張する企業が台頭。

企業 特徴
Sansan 名刺管理→DX全体へ。法人1万社以上

🤖 AI・マーケティング

AI活用によるターゲティング・広告効率化が急成長。

企業 特徴
Appier Group 世界17都市に展開するグローバルAI SaaS
AI inside AI-OCRからAIエージェントへ進化中

市場トレンドまとめ

注目ポイント(2025年)

  • 1AI統合加速:AI inside・Appier・SREなど、SaaSにAIを統合する動きが加速
  • 2バックオフィスDX競争激化:ラクス・マネーフォワード・freee・OBCの四つ巴
  • 3医療・介護SaaSの安定成長:高齢化社会を背景に中長期で安定需要
  • 4中堅・大企業へのターゲット拡大:従来中小企業向けだった企業が上位企業にも拡販
  • 5グローバル展開:Appier(17都市)、エス・エム・エス(8カ国)など海外進出が活発

成長率注目企業

企業 前年比成長率 ドライバー
ラクス +40.2% テレビCM認知戦略、経費精算シェア独占
Appier Group 高成長 AI活用、グローバル17都市展開
Sansan 安定成長 Bill One・Contract Oneで事業多角化
freee 安定成長 コンテンツマーケティングで低コスト集客

戦略分析:深層ドライバー

为什么ヘルスケア・介護SaaSが売上高首位に?

高齢化社会進行(65歳以上人口:約29%)→ 介護事業所数増加 + 業務効率化ニーズ → カイポケ(エス・エム・エス)導入:46,300事業所以上 → 業界最大規模の売上高609億円達成

本質: 人口構造変動という「不可逆的なマクロトレンド」に乗った業種。他のSaaSカテゴリよりも需要の予測可能性が高く、顧客LTVが長期化する構造。

为什么AI・DX関連企業が年収上位を独占?

AIエンジニア・データサイエンティスト不足 → グローバルなタレント争奪戦(GAFA等との競合) → 年収800〜1,000万円水準の給与支給が必要 → 高年収企業(AI inside: 987万円、プレイド: 955万円)

構造的要因: ソフトウェア開発の「産業のデジタル化」により、全業界でAI人材需要が急増。日本の労働市場のミスマッチ:高年齢層の労働供給過多 vs AIエンジニア不足。

为什么グローバル展開企業が急成長しているか?

企業 グローバル展開 成長のメカニズム
Appier 17都市(アジア・欧州) 単一市場の成長限界打破、規模の経済
エス・エム・エス 8カ国(シンガポール等) 介護ニッチのグローバル展開、先行者利益

本質: 日本市場の人口減少・市場飽和に対する「成長のフロンティア」開拓。国内市場の限界(約1.5兆円)を認識し、成長率の高い新興国市場へ先行投資。

戦略示唆:賽道投資魅力度評価

賽道 投資魅力度 市場規模 成長率 競争激しさ 推奨戦略
AI・マーケティング ⭐⭐⭐⭐⭐ 中〜高 AI技術差別化、グローバル展開
ヘルスケア・介護 ⭐⭐⭐⭐ 安定成長 低〜中 垂直特化、先行者利益確保
バックオフィス ⭐⭐⭐ 規模の経済、ブランド認知
セキュリティ ⭐⭐⭐⭐ B2B特化、高単価
営業DX ⭐⭐⭐⭐ 中〜大 中〜高 エコシステム構築

既存SaaS企業(売上高100〜300億円クラス)戦略的優先順位

  1. AI機能統合(優先度: 高)- 既存製品にAIレイヤーを追加し、価値提案を再定義
  2. ターゲット拡大(優先度: 中)- 中小企業から中堅・大企業へ
  3. グローバル展開検討(優先度: 中)- 国内市場飽和を見据え、アジア新興国へ先行投資

3-5年のアクションロードマップ

2026年:AI統合加速
  • 既存製品へのAI機能統合(ChatGPT等のLLM活用)
  • AIエンジニア採用強化(年収800〜1,000万円水準)
2027年:ターゲット拡大
  • 中小企業から中堅・大企業へのセールス体制強化
  • エンタープライズ向け機能開発(SSO、権限管理、監査ログ)
2028年:グローバル展開
  • アジア新興国(シンガポール、インドネシア、ベトナム)へ展開
  • 現地パートナーとの提携、ローカライズ対応

よくある質問

Q. 日本国内SaaS市場の規模と成長率は?
A. 日本国内SaaS市場は2019年の約6,000億円から、2025年には約1.5兆円規模に到達予測で、年率約13%の成長率で拡大しています。
Q. 売上高TOP10の1位企業は?
A. エス・エム・エスが609億5,200万円で1位です。介護SaaS「カイポケ」を主力サービスとしており、全国46,300以上の事業所で導入されています。
Q. 年収が最も高いSaaS企業は?
A. AI insideが平均年収987万円でトップです。AI・DX分野の企業が年収上位を独占しており、AIエンジニア・データサイエンティストの高騰が背景にあります。
Q. SaaS市場の主要トレンドは?
A. AI統合加速、バックオフィスDX競争激化、医療・介護SaaSの安定成長、中堅・大企業へのターゲット拡大、グローバル展開の5つが主要トレンドです。
Q. 今後のSaaS企業の成長戦略は?
A. 既存製品へのAI機能統合、中小企業から中堅・大企業へのターゲット拡大、アジア新興国へのグローバル展開が3つの主要戦略として挙げられます。

出典・参考文献

  • 各社有価証券報告書(2024〜2025年度)
  • sedesign.co.jp「国内SaaS企業一覧|売上高&年収ランキングTOP10」(2025年9月更新)

免責事項

本レポートは公開情報(有価証券報告書・メディア記事)をもとに作成しています。投資判断等の参考資料としてのみご活用ください。

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