業界分析レポート

介護業界 優良企業ランキング
TOP17企業(2026年版)

超高齢化社会における介護ビジネスの勝者たち

作成日: 2026-06-09 | 作成者: GBase マーケティング部

L1: 業界全体の規模と成長

売上高トップクラス

企業 売上高 特徴
SOMPOケア 1,813億円 業界売上高上位
ソラスト 1,411億円 医療・介護・保育三事業
ベネッセスタイルケア 1,328億円 有料老人ホーム業界最大級
学研ホールディングス 875億円 医療福祉セグメント
ニチイ学館 1,900拠点 国内最大規模

成長率ランキング(直近3年)

企業 成長率 成長ドライバー
日本ホスピスホールディングス +20%超(年平均) 在宅ホスピス需要急増
ユカリア +14%(3年累積49%) M&Aロールアップ戦略
チャーム・ケア・コーポレーション +15%(累積61%) 高級介護付ホーム展開
アンビスホールディングス +20%超(FY23/24) ホスピス型施設急拡大

対象企業17社 完全リスト

順位 企業名 年間売上高 従業員数 施設数 営業利益率 特徴
1 SOMPOケア 1,813億円 25,089名 約470施設 3.6% 業界売上高上位、居室数業界最大級
2 ソラスト 1,411億円 33,616名 709拠点 5.1% 医療・介護・保育三事業
3 ベネッセスタイルケア 1,328億円 19,264名 363拠点 8.3%*1 認知症ケア学会賞民間企業初受賞
4 学研ホールディングス 875億円 10,120名 562拠点 4.8% 高齢者住宅定員数全国2位
5 ツクイ 955億円 21,100名 791拠点 デイサービス業界No.1
6 セントケア・ホールディング 562億円 11,676名 905拠点 4.3% 訪問介護特化型
7 HITOWAケアサービス 648億円 3,300名 148棟 26期連続増収
8 チャーム・ケア・コーポレーション 467億円 3,094名 105ホーム 8.2% 週休3日制、AIケアプランナー
9 アンビスホールディングス 492億円 5,834名 130施設 12.5% ホスピス型、業界トップ水準の利益率
10 ケア21 482億円 9,322名 490拠点 1.6% 東証スタンダード上場
11 ユカリア 247億円 812名 31拠点 9.6% 病院経営支援、東証グロース上場
12 日本ホスピスホールディングス 142億円 1,603名 59施設 6.0% 在宅ホスピスの草分け
13 スーパー・コート 233億円 2,661名 日本経営品質賞受賞
14 ユニマットリタイアメント 10,933名 367拠点 ショートステイ業界1位
15 創生事業団 37拠点 全国6位(定員数)
16 ニチイ学館 約86,000名 約1,900拠点 国内最大規模、日本生命グループ
17 メッセージ*2 2016年SOMPO傘下へ統合

*1 2020年度実績(売上高1,238億円・営業利益103億円)
*2 2016年にSOMPOホールディングスのTOBにより子会社化、SOMPOケアネクストと統合

収益性ランキング(営業利益率)

企業 営業利益率 特徴
アンビスホールディングス 12.5% 業界トップ水準(ピーク25%)
チャーム・ケア・コーポレーション 8.2% 業界平均の2倍超
ユカリア 9.6% 病院経営支援の高付加価値
日本ホスピスホールディングス 6.0% 在宅ホスピスの高収益性

※業界平均: 3-5%

L2: 構造的業界トレンド

7.0
総合評価
成長市場だが人材・収益性に課題
8
市場成長性
超高齢化による構造的需要増大
6
収益性ポテンシャル
業界平均3-5%、トップ企業10%超で二極化
7
DX革新可能性
介護ロボット・AI活用が進展中
8
人材リスク
有効求人倍率14倍超、深刻な人手不足

特化領域別リーダー企業

特化領域 リーダー企業 規模
ホスピス・緩和ケア アンビスHD、日本ホスピスHD 130施設 / 59施設
認知症ケア ベネッセスタイルケア、学研HD 全国1位(GH定員)
訪問介護 ニチイ学館、セントケアHD 約1,900拠点 / 905拠点
デイサービス ツクイ 563拠点(業界No.1)
ショートステイ ユニマットリタイアメント 業界1位
高級介護付ホーム チャーム・ケア 105ホーム、入居率94.8%

M&A・再編の動向

  • 日本生命 → ニチイ学館 約2,100億円(2024年)
  • SOMPOHD → メッセージ 約571億円(2016年)
  • MBKパートナーズ → ツクイ 約490億円(2021年)
  • 創生事業団 → ひまわりケアグループ 定員819名(2025年)

テクノロジー・DX競争力

企業 DX取組み 成果
SOMPOケア Future Care Lab、全ホームにICT・ロボット 月1.8人分の生産性向上
チャーム・ケア AIケアプランナー(NTTと共同開発) 2026年春現場投入予定
学研グループ AI搭載ロボット「アイオロス・ロボット」 夜間業務工数25%削減
セントケア 認知症ケアAI「DeCaAI」実証実験 BPSD予測・予防
ユカリア AIヘルスケアエージェント(Hippocratic AIと共同) 医療業務自動化

L3: 勝者パターンと戦略的示唆

勝者パターン分析

パターンA: 特化×高収益型

代表: アンビスHD、日本ホスピスHD

戦略: ホスピス・緩和ケアという高付加価値領域に特化

成果: 営業利益率10%超(業界平均の2-3倍)

再現性: 高い(在宅医療・緩和ケア需要は増加基調)

パターンB: 規模×DX型

代表: SOMPOケア、チャーム・ケア

戦略: 大規模展開×テクノロジー活用による生産性向上

成果: 規模の経済+生産性向上の両立

再現性: 中程度(DX投資力・人材が鍵)

パターンC: 認知症ケア×ブランド型

代表: ベネッセスタイルケア、学研HD

戦略: 認知症ケアの専門性・研究発信によるブランド構築

成果: 介護報酬改定の認知症加重で優位

再現性: 低い(ブランド構築に長期間かかる)

パターンD: 在宅介護×規模型

代表: ニチイ学館、セントケアHD

戦略: 在宅介護の全国網・圧倒的拠点数

成果: 地域包括ケアシフトで相対的地位向上

再現性: 低い(新規参入困難、既存大手の寡占)

業界の5年予測(2026-2031)

予測イベント 影響
2026 介護報酬臨時改定(プラス2.03%) 処遇改善加算拡充、人材確保にプラス
2027 団塊の世代が75歳以上 介護需要が一層増大
2028 在宅ケア比率50%超 在宅系サービス企業に追い風
2029 介護ロボット普及率30%超 DX先行企業の優位確立
2030 特定技能外国人材10万人超 人材不足の一時的緩和

投資・提携推奨企業

  • 優先度A: 日本ホスピスホールディングス 成長率+20%、在宅ホスピスの先行者利益
  • 優先度A: ユカリア 売上成長+25%、病院経営支援の独自性
  • 優先度A: チャーム・ケア・コーポレーション 営業利益率8.2%、DX・週休3日制の先進性
  • 優先度B: アンビスホールディングス ホスピス型の高収益性、130施設展開
  • 優先度B: セントケア・ホールディング 訪問介護905拠点、在宅シフトで追い風

まとめ:介護業界の勝利条件

勝利条件1: 特化領域での圧倒的強み

ホスピス(アンビスHD、日本ホスピス)、認知症ケア(ベネッセSC)、高級ホーム(チャーム・ケア)などの特化分野でナショナルリーダーとなっている企業が持続的に高収益を達成している。

勝利条件2: DX×生産性向上

SOMPOケア、チャーム・ケア、学研など、テクノロジー活用による生産性向上と人材確保を両立させている企業が介護報酬改定でも優位に立っている。

勝利条件3: 在宅シフトへの早期対応

ニチイ学館、セントケアHDなど、在宅介護・訪問サービスに強い企業が地域包括ケアシステムの進展で追い風を受けている。

勝利条件4: M&A×規模拡大

学研HD、創生事業団など、積極的なM&Aで規模を拡大しつつ、統合効果を実現している企業が業界再編を主導している。

勝利条件5: 人材確保の独自戦略

チャーム・ケアの週休3日制、ツクイのテレワーク導入、ユニマットの現場裁量権など、人材確保に独自の取り組みをしている企業が人手不足を乗り越えている。

よくある質問

Q1: 介護業界の平均的な営業利益率は?
業界平均の営業利益率は3-5%です。一方、トップ企業(アンビスHD、ユカリアなど)は8-12%の高利益率を達成しており、業界内で二極化が進んでいます。
Q2: 介護業界で最も深刻な課題は?
人材不足が最大の課題です。訪問介護員の有効求人倍率は14倍超え、業界全体で深刻な人手不足が続いています。DXによる生産性向上や週休3日制などの働き方改革が求められています。
Q3: 今後の介護需要はどう変化する?
2027年には団塊の世代が75歳以上となり、介護需要は一層増大します。また、地域包括ケアシステムの推進により、在宅ケアの比率が50%を超える見込みです。
Q4: 介護報酬改定の影響は?
2026年の臨時改定ではプラス2.03%の改定が予定されており、処遇改善加算の拡充が見込まれます。一方で、生産性向上加算の拡大により、DX・テクノロジー活用企業が優位となります。
Q5: 介護業界へのM&A動向は?
大手保険会社(日本生命、SOMPO)の介護業界への参入や、プライベートエクイティによる非公開化(ツクイ、ニチイ学館)が進んでいます。業界再編が加速し、規模拡大競争が激化しています。

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